今回はLINE公式アカウントの自動配信ツールであるL Message(エルメ)とエキスパを比較していきます。
どちらも便利なマーケティングツールですが、料金プランや機能面にさまざまな違いがあります。
より自身に適したツールを見つけるために、両者の特徴を一緒に学んでいきましょう!
料金プランを比較
まずは料金プランを比較してみましょう。
エルメ・エキスパともに基本3プランで構成されており、配信数や使える機能面で差がある形になります。
料金面
エキスパでは、初期費用として月額料金とは別に5,000円がかかります。
初期費用無料キャンペーンを開催していることもあるので、気になる方はチェックしてみてください。
エルメでは、初期費用は無料となっています。
加えて、月額料金も無料のフリープランが設けられています。
一部機能面等で制限がかかる項目がありますが、無料で使える期間に上限はないため、完全無料で利用し続けることが可能です。
エキスパには無料プランの設定はありませんが、全プランで初回契約から30日間の無料利用期間が設けられており、これが実質的にお試し期間となっています。
どちらのツールも最低契約期間の縛りはないため、任意のタイミングでプラン変更・解約が可能です。
エキスパの特徴として、LINE・メール・SMSの3媒体での配信をまとめて管理できることが挙げられます。
このうち、SMSに関しては送信数ベースでの従量課金制となっており、月額料金とは別に費用がかかります。
配信数
エルメのフリープランでは、月間1,000通までLINEでのメッセージ配信が可能です。
有料のスタンダード・プロプランではこの配信数制限がなくなります。
エキスパでは、このLINE配信数における制限はありません。
メール配信数については、月額料金内で送信できる上限数が日ベースで決まっており、利用プランごとに上限が異なります。
なお、日上限を超えた場合も、別料金を払えばメール配信は可能です。
チャット履歴閲覧期間・友だち数上限
エルメでは、フリープランにチャット履歴の閲覧期間制限が、全プランでアカウントの友だち数に上限が設けられていますが、エキスパにはこのような制限はありません。
機能面を比較
続いて、機能面を比較してみましょう。
主要機能のうち、内容に差があるものを抜粋しまとめてみました。
どちらにも搭載されている機能
リッチメニュー
トーク画面下部に固定表示し、特定ページへのアクセスやメッセージ送信などのアクションを起こさせるリッチメニューは、高い情報伝達力を誇ります。
エルメでは、全プランでリッチメニュー設定が可能ですが、フリープランの場合設定できる数が2つまでに制限されます。
有料プランではこの制限はありません。
エキスパでは、すべてのプランで無制限にリッチメニュー設定が可能です。
フォーム作成
友だちから商品やサービス、友だち自身についての情報を収集できるアンケートフォーム機能は、どちらのツールでも利用可能となっています。
※エキスパでは、読者専用サイトという機能内でフォーム作成ができます。
ただし、エルメのフリープランを利用している場合、作成できるフォームは3つまでとなります。
イベント予約
単発のイベント形式での予約受付はどちらのツールでも行えます。
エルメの場合は、プランによって決済機能の有無や作成できるイベント数に制限があります。
(フリープラン:決済機能なし・イベント2つまで、スタンダードプラン:決済機能あり・イベント10個まで、プロプラン:決済機能あり・イベント数無制限)
エキスパでは、どのプランでも決済機能を用いたイベント予約を数制限なしで作成可能です。
商品販売
LINE上で販売する商品の登録機能は、双方のツールで使えるものです。
エルメだとプランごとに登録できる商品数に制限があります。
(フリープラン:単品・継続各1つまで、スタンダードプラン:単品・継続各10個まで、プロプラン:無制限)
エキスパだとこの数的制限はありません。
クロス分析
友だち自身や行動履歴から取得した多様なデータをクロスして分析する機能は、どちらのツールでも全プランで利用可能です。
ただし、エルメのフリープランの場合、設定できる数が2つに制限されます。
アフィリエイト
アフィリエイトとは、既存の友だちユーザーがLINE公式アカウントや取り扱い商品・サービスを知人等に紹介し、紹介された人が目的とする行動(例:友だち登録・商品購入)をしてくれた場合に、紹介元のユーザーに紹介手数料やクーポン等の報酬を渡す仕組みを指します。
ユーザー同士のつながりを生かして効率よくコンバージョンを獲得したい時に活用できる機能になります。
エルメではプロプランで、エキスパでは全プランで利用可能です。
スタッフ権限管理
どちらのツールでも、管理者以外のスタッフ登録と操作可能な範囲設定を行えます。
ただし、エルメの場合は利用プランによって登録できるスタッフ数に制限が設けられています。
(フリープラン:管理者を含め2人まで、スタンダードプラン:11人まで、プロプラン:無制限)
エキスパではこのような人数制限はありません。
通知管理
エルメでは、1:1チャットや新規予約が入った場合などに、その通知をChatworkで受け取るような設定ができます。
また、通知を受け取る項目やスマートフォンアプリでの通知の有無、受け取る頻度(時間間隔)など、詳細な設定が可能となっています。
必要な内容を適切な頻度でお知らせしてくれるのはなかなかに有難いですね。
エキスパでは、セミナー(イベント)で新規予約が入ったり決済が完了した際にメールで通知を受け取ることができます。
また、管理者登録をすることで、友だちとの1:1チャット通知を個人のLINEアカウントで受信し返信することが可能になります。
決済機能
エルメ・エキスパのどちらにも決済機能が搭載されており、商品・サービスの紹介・宣伝から、販売・決済に至るまで、一連の流れをすべてツール内で管理・完結することが可能です。
エルメはUnivaPayとStripe、エキスパはクレジットカード決済と銀行振込に対応しています。
エルメが対応しているUnivaPayを導入することで、最大24分割で決済・事業者へは一括で入金する、といった支払い方法が可能となります。
高額な商品・サービスの決済に向いている決済手段ですね。
それぞれの決済手数料は、エルメが連携しているUnivaPayだと2.8%または3.6%(事業モデルによって利率が異なります)、Stripeだと3.6%です。
エキスパでは、商品販売時のクレジットカード決済手数料は8.8%、セミナー開催時では6.5%、銀行振込の場合は一律2.8%(上限金額5,000円)です。
決済の安定性や分割決済時の対応に加え、手数料の面でもUnivaPayはかなりおすすめできます。
エルメのみに搭載されている機能
リッチメニュー画像作成
テンプレートやアイコンを使って、リッチメニューに使用する画像を簡単に作成できる機能です。
サイズや陰影、カラーを整えることで、初心者でも印象の良い画像を手軽に用意することができます。
スマートフォンアプリ
エルメではスマートフォン用アプリがリリースされています。
友だちとの1:1チャットのほか、カレンダー予約やフォーム回答など、こまめに確認・対応したい機能が搭載されています。
いちいちPCを開かずとも、ちょっとした隙間時間に手軽に顧客対応ができ大変便利です。
CSV出力
保存されている友だち情報や付与されたタグなどを用いて友だちを絞り込み、その一覧をCSVデータで出力できる機能です。
メッセージ配信の効果測定など数値分析をする場合や、独自条件でリストを作成したい場合など、多方面で活用できます。
ポップアップ表示
LPなどホームページ上にポップアップ式の広告を掲載できます。
商品やサービス内容に興味を持ったユーザーをLINE公式アカウントに誘導し、友だち登録をしてもらう導線構築に効果的です。
サイトから離脱する方をLINEの方に誘導することで、機会損失を無くす効果も期待できます。
カレンダー予約
24時間365日予約受付ができるようになる大変便利なカレンダー予約機能が、エルメではフリープランを含め全てのプランで利用可能です。
作成できるカレンダー数においてプランごとに差が設けられています。
例えば、フリープランではカレンダー数は1つまでですが、スタンダードプランでは3つまで作成できるようになるため、カレンダーを分けることで1つのエルメアカウントで3店舗分の予約受付を一括管理することが可能となります。
エキスパのみに搭載されている機能
メール・SMS配信
料金プランの項目で軽く触れた通り、エキスパではLINE公式アカウントのほか、メールとSMSでの配信も管理できます。
それぞれの配信機能には強みと弱みがあるため、組み合わせて運用することでより効果の高い配信計画を構築・実施することが可能です。
配信条件テンプレート
年齢や性別などエキスパ上で保管している友だち情報を使って絞り込みを行い、効果的にメッセージ配信等を行える機能です。
一度設定した絞り込み条件を保存できるため、都度設定する必要がなく、効率的な運用の手助けとなります。
Webページ作成テンプレート
商品・サービスの申込みを受け付けるLPや、会社・店舗紹介ページを作成できます。
作成したいページのジャンルごとに複数のテンプレートが用意されており、ブロックごとに文章や挿入メディアを差し替えるだけで、そのまま公開できる見栄えの良いWebページが誰でも簡単に作成可能です。
サポート体制を比較
サービス利用中のサポート体制についても比べてみましょう。
エルメでは、使い方が分からなかったり不具合が生じた際はLINE、またはチャットでのサポートを受けることができます。
オンラインミーティングなど、リアルタイムでの対人サポートは基本的に有料・別サービスです。
エキスパでは、不明点についての問い合わせはフォーム受付・チャットでの返信、もしくは電話対応となります。
伝わりにくい内容については、文字ではなく動画での回答や、zoomを接続して画面共有をしながらサポートする、といった対応も行っています。
また、基本的な使い方を学べるセミナーや設定チェックサービスも利用可能です。
どちらのツールも、動画とテキストで解説する手厚いマニュアルが用意されているので、導入直後はそちらを参照しながら設定・構築を進めていくと良いでしょう。
まとめ
今回はエルメとエキスパという2つの機能拡張ツールを比較してみました。
制限がかかる項目や搭載機能など、さまざまな違いがあることがお分かりいただけたかと思います。
両ツールの違いと特徴を把握して、自身に適切なサービスを取り入れていきましょう!