今回はLステップからL Message(エルメ)に移行する方法を紹介します。
乗り換えに関する注意事項も解説するので、これから手続きを行う方はぜひチェックしてみてください。
移行完了までの2ステップ
全体の流れとしては、「Lステップを解約・接続解除する」→「エルメを新規利用登録・接続する」というものになります。
順番に解説していきますね。
①Lステップの解約・接続解除
LINE公式アカウントの情報を控える
Lステップの解約申請前に、連携しているLINE公式アカウントの情報を控えておきましょう。
Lステップにログインし、管理画面を開きます。
トップ画面メニュー内の「設定」>「アカウント情報」タブをクリックします。
一覧内にある「Channel ID」をメモしておきましょう。
どのMessaging APIを使用しているか確認する際に使います。
次に、「LINEログインチャネル設定」タブを開き、「チャネルID」の情報を控えます。
Lステップ用のLINEログインは解約後使用しないものになるため、後ほど削除する際に確認のため用います。
Lステップを解約・接続解除する
必要な情報を控えたら、Lステップの解約手続きを行います。
Lステップ管理画面メニュー内の「サポート」>「ご利用マニュアル」をクリックし、下記の画像のように「よくある質問」→「Q&A一覧を開く」→「決済・契約関連・その他」→「Lステップを解約したい」→「解約手続きを進める方はこちらへ」の順で進みます。
解約に関する注意事項をよく確認し、問題がなければ同ページ下部の「解約申請フォームに入力される方はこちらをクリックしてください」を押します。
画面表示に従って必要事項を解約申請フォームに記入し「送信」ボタンをクリックします。
申請受付の案内が表示されたら解約手続きは完了です。
再び管理画面に戻り、メニュー内「設定」>「アカウント設定」を開きます。
「アカウント編集」タブをクリックし、「同期を解除する」ボタンを押しましょう。
これでLステップ側の手続きは終了です。
数日中にLステップ運営から解約完了メールが届くと思うので確認しましょう。
②エルメアカウントの新規作成・接続
続いて、エルメ側の手続きを行っていきましょう。
基本的には、エルメアカウントを新規作成し初回接続をする手順と同じ流れになります。
こちらの詳細については、下記の記事で解説しているので合わせてご確認くださいね。
LINE公式アカウントや拡張ツールの利用が初めての場合と一部異なる箇所があるので、そこだけピックアップして解説します。
Messaging API
上記記事では、Messaging APIの利用開始がこれからの想定になっていますが、Lステップを利用していた方は既にステータスが「利用中」になっているかと思います。
このフローについては、Channel IDがLステップの管理画面で確認したものと同一かどうかのみチェックすればOKです。
もし異なる場合は、いずれかのアカウントが間違っている可能性があるので確認しましょう。
LINE Developersのプロバイダー
また、Messaging APIと同様、LINE Developersのプロバイダーも既にLステップ連携用に作成してあると思います。
エルメ用に「新規チャネル作成」を「LINEログイン」で行う際は、同じプロバイダー内に新規作成します。
プロバイダーごと新規作成する訳ではないのでご注意ください。
記事内で取り上げているように、チャネルを新規作成する前に必ずChannel IDが一致しているかの確認も忘れずに行いましょう。
その他のフローについては、新規利用の場合と同じ手順になります。
プロバイダー内にLステップ用の「LINEログイン」が残っていると思いますが、こちらは解約等Lステップ側の一通りの手続きが完了したら削除して大丈夫です。
誤ってエルメ用に作成したものを消さないようにお気を付けくださいね。
乗り換える際の注意事項
Lステップからエルメに乗り換える際の注意事項が5つあります。
①友だち情報は引き継がれない
エルメに乗り換えると、Lステップを通じて取得した友だち情報は閲覧できなくなります。
これは、Lステップとエルメはデータ連携していないためです。
そのため、チャットのやり取りなどに保存しておきたい情報(決済や連絡先等)が含まれる場合は、一連の手続きを行う前に必ずwordなど別の形で保存しておきましょう。
②メッセージ内容等の情報は引き継がれない
シナリオ配信に登録している内容やテンプレートの文章なども、データ連携していない関係でそのままエルメに引き継ぐことはできません。
一度別媒体で情報を保存し、エルメ上で再度入力・設定保存する形となります。
メッセージ系だけでなく、リッチメニューやクーポン設定などに使用している画像や動画といったメディア類も合わせてデータ保存しましょう。
③エルメ乗り換え後に追加した友だちしか表示されない
エルメに移行した後もLINE公式アカウントの友だち数は減りませんが、公式アカウントが未承認状態の場合、エルメ上で確認できるのは乗り換え後に登録された友だちのみとなります。
既存の友だちを表示させるには、次の手段があります。
- エルメ移行後に友だちからスタンプやメッセージなどの反応をもらう
- LINE公式アカウントを認証済みアカウントに切り替える
前者の方法は友だちが反応してくれるかどうか次第となり、確実性に欠けるため、可能であればこの機会にぜひ認証済みアカウントにしておくことをおすすめします。
認証済みに切り替えることで、アカウントが検索結果に表示されるようになるなど他のメリットもあります。
④乗り換えた月のLINE公式アカウント配信数はリセットされない
エルメに乗り換えた直後は、当然ながらエルメ上での配信数は0通になっていると思います。
一方で、LINE公式アカウント側の配信数は、カウント期間中にLステップを通じて配信された通数がそのまま引き継がれます。
連携する拡張ツールを変更したからといって、LINE公式アカウントの配信カウントはリセットされないということですね。
なお、カウント更新タイミングになったら、LINE公式アカウント・エルメの双方とも通常通りカウントがリセットされます。
乗り換え初月のみカウントの仕方がいつもと異なるので注意しましょう。
⑤使える機能が増減する
LステップとエルメはどちらもLINE公式アカウントの機能拡張ツールではありますが、Lステップには搭載されているがエルメには無いもの、またその逆の機能もあります。
それぞれの機能一覧は公式HPの方に記載がありますので、乗り換え手続き前に今一度よく確認しておきましょう。
乗り換え後にメッセージ配信ができない場合
エルメへの移行手続きをしたがメッセージを送信できない場合は、Webhook URLがLステップのままになっている可能性があります。
この場合の設定手順を解説します。
エルメアカウントのWebhook URLをコピー
エルメにログインし、トップ画面の「アカウント一覧」の中から該当のアカウントを探し、右端の「接続設定」ボタンをクリックします。
接続情報の中にあるWebhook URLをコピーします。
コピーしたWebhook URLを貼り付ける
今度はLINE公式アカウントの管理画面にログインします。
画面右上の「設定」(歯車マーク)から「Messaging API」へと進みます。
先ほど貼り付けたWebhook URLを赤枠部分に貼り付け、「保存」をクリックします。
これでエルメアカウントでメッセージ送信ができるようになります。
まとめ
今回はLステップからエルメに乗り換える際の方法を解説しました。
手続き自体は解約・接続解除→利用登録・接続、とシンプルですが、データが引継がれない、カウント数がリセットされないなど、重要な注意事項がいくつかあります。
うっかりデータ保存を忘れて一から準備する羽目になった、などということがないように、手続き前にLステップアカウントで設定しているもの全体をよく確認するようにしてくださいね。